ユーザー車検に必要な定期点検整備記録簿の足廻り点検内にある、ディスク・ドラムブレーキ項目点検の方法を画像など使用して解説しています。
ブレーキ油圧系統の漏れ・機能・摩耗・損傷とディスクブレーキ、ドラムブレーキ、サイドブレーキなどを点検する場合の方法になります。
走行している自動車の速度を下げたり停止させるフートブレーキ、サイドブレーキは停止状態を維持する装置で、フートブレーキには、ディスクブレーキとドラムブレーキがあり足でペダル踏むことで操作します。
サイドブレーキは、主に機械式でワイヤーを使用してパーキングレバーを引く、又はペダルを踏んで作動させています。
点検する場合は、ジャッキアップして支えのスタンド(馬)など使用して平らな場所で行ってください。
足廻り点検ディスクブレーキ・ドラムブレーキ
ジャッキアップ前にホイールのボルト又はナットを緩めてからジャッキアップしてください。インパクトレンチを使用する場合はジャッキアップの後に緩ましても結構です。
四輪すべてのタイヤを取り外す前に、手で回して極端に重くないかを確認します。
本来なら、運転席に一人乗りブレーキペダルを踏んだ状態でタイヤがロック(動かない)するかブレーキペダルを離すとタイヤが素直に回るかなど点検します。
サイドブレーキもパーキングレバーを引いて後輪タイヤがロックされパーキングレバーを戻すとタイヤが素直に回るか確認します。
ディスクとパッドとのすき間
ディスクとパッドとのすき間は、目視では確認できません。
目視で見ようとしても隙間は無い、ディスク(ローター)とパットは常にお互い触れ合っているからです。
走行中ブレーキペダルを踏むとディスクブレーキの場合には、ブレーキパッドが左右からデイスクに押し付けられて、パッドとディスクが擦れ合う事で作動します。
擦れ合う事でブレーキパッドが減ってゆきます。当然パットだけではなくディスク(ローター)も減ってゆきます。
パットは摩擦材で擦れ合う事で熱が発生します。ディスクは外部に露出しているため、熱を大気に放出させる役目もあります。
点検して異常が無ければ、「ディスクとパッドとのすき間」と「ディスクキャリパの機能」の項目欄に異常なしのチェックを入れます。
ブレーキパッドの摩耗
タイヤホィールを取り外しキャリパー外側から、内側は点検穴などからブレーキパットの厚みを確認できます。
本来の点検は、パットを取り外して(分解)清掃、グリスの塗布などして組付けます。
車によって異なりますがパット厚みは、「1.0mm」(1.5リッタークラス)が使用限度になります。
ディスクの摩耗、損傷
ブレーキディスクローターの損傷や異常な磨耗を目視により点検します。
ブレーキディスの厚み限度は、その自動車により異なります。
パットの当たる部分が減っていきます。
車によって異なりますがディスクの摩耗について、厚さが「15.5mm」(1.5リッタークラス)が使用限度です。
ドラムブレーキ点検
さらにパーキングブレーキを引いて(ペダル式は踏む)作動させ、パーキングを解除後にタイヤを回したときに引きずりがないかの点検をします。
この点検は、ブレーキドラムを取り外す(分解)必要があります。
ユーザー自身が点検を行なう場合には、知識や技術に見合った点検を行うことが大事です。
車によって異なりますがライニング厚みは、「1.0mm」(1.5リッタークラス)が使用限度になります。
測定する場合は、最も減った箇所を測定します。
不安な場合はプロに依頼しましょう。但し、ボルトをねじ込みハンマーでたたくと簡単に外れるタイプもあります。
さらに詳しくブレーキのカテゴリで後ほど解説していく予定です。 ライニングの厚みをスケールなどにより測定します。
この点検作業も上記と同じで取り外す(分解)必要があります。
ライニングの当たる箇所が異常に減ってくるとドラムの取り外しが困難になり調整のアジャスターの張りを緩めて取り外す必要があります。
車によって異なりますがドラムの摩耗については、「内径が200mm」(1.5リッタークラス)が使用限度になります。
測定する場合は、最も減った箇所を測定します。
ブレーキのマスタシリンダ、ホイールシリンダ、ディスクキャリパ
摩耗の点検は液漏れを目視で確認、ブレーキが正常に作動していれば問題無く、本体の損傷を目視により点検します。
リザーバータンクの液量が極端に減っていないか確認します。
減る原因は、パット又はライニングが減っている、もしくはどこかの箇所からブレーキ液漏れがしている。
ブレーキ警告灯は、ブレーキ液がある程度減ってくると点灯する仕組みになっています。
ブレーキ・ドラムを取り外し(分解)、ホイールシリンダ(シリンダブーツ内を含む。)に損傷や液漏れがないかを目視などにより点検。
ブレーキ・ドラムを取り外しせず外観で判断する時は、ドラムの下側にブレーキ液が付着していないか確認します。
タイヤホイールを取り外した状態で、ディスクキャリパの周りから液漏れ、損傷がないかを目視などにより点検。
キャリパーのピストンブーツを下げて目視で確認すると時々、このような状態になっている場合があります。
タイヤを空転させたとき重いと感じるとき、常にブレーキペダルを踏んでいる状態になります。
サイドブレーキ
サイドブレーキは、ディスクブレーキとドラムブレーキがあります。
自動車の4輪すべてがディスクブレーキであってもサイドブレーキは、ドラムインディスクブレーキなどのタイプもあります。
ドラムインディスクブレーキ・ディスク取り外し状態
ドラムインディスクブレーキの内部はドラムブレーキと同じ構造でホイールシリンダーはありません。
サイドブレーキを使用する場合のみ作動する構造になっています。
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